No.24 クワバラ クワバラ

私は保険中心の診療所と自費専門の診療所の2軒を週半分ずつ診療しています。
両方とも来院される患者さんを毎回毎回衛生指導し、
義歯の調整も痛ければ何回でも来院されるよう促し、
保険では2年しか保障しない補綴物の説明をし、検査をし、また説明をし、
それがこれからはもっと細かいものにならなければならず、
何だか言い訳めいて、まるで歯科医師は信用されていないかのような気がするのは
私だけでしょうか?
私はずーっと以前から補綴は保険から外すべきだと思っています。
歯を失うと自費でしか補綴処置ができないとなると、
高い自費診療に危機感を抱いた患者さんは早めに来院されるようになり、
患者数は増すと思われます。
つまり現在の歯科の取り分として決まっているかのような診療報酬のすべてを、
外科やエンドや歯周病につぎ込むのです。
そうすれば30分以上はかかる衛生実地指導が80点などというばかげた点数にはならず、
衛生士はやる気を出し、今は100円単位の根治にも十分気合が入るというものです。
そしてめでたく保険診療が終わった後に、
持てる技術のすべてを振り絞ってインプラントや補綴を自費で入れていただくのです。
このようになれば、”とりあえず診療”は消滅し、
保険で潤い、自費で潤い、技術の高い技術士や先生方は繁盛されます。
以前、銀座の河邊清治先生の臨床教室へ通っていた頃、
「10年間は保険診療で患者さんに奉仕しなさい。
 その後は自費にしなさい。」
と言われたことがあります。
私は既に開業して20年経ちましたが、未だに自費だけでは食っていけません。
ある時、河邊診療所に保険の義歯を入れて欲しいという患者さんが来られました。
先生は試しに自費義歯と同じ作り方で作製し、保険料金をいただきましたが、
その患者さんは感謝するどころか、
「どうせ保険だから」
といつまでも文句を言い、我慢をすることをせず、
素晴らしい義歯であるにもかかわらず認めようとはしなかったのです。
しかし、最初から自費の患者さんは、
高価な義歯の元を取るためにまじめに通院され、立派に自分のものにされました。
どっちみちカリエスも歯周病も防げる病気なのに、
なにもかも保険で面倒を見るなんて甘すぎませんか?
一生なんでも咬めて、美しい入れ歯を保険内でカバーするなんて土台無理な話です。
24時間、365日、一日何万回も咬むものが、
週末に乗る自家用車より安いなんて矛盾です。
こんなことを言うと、また、誰かに叱られそうですね。
クワバラ...クワバラ...

  カテゴリ:デンタル小町

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