No.31 幸せならば... 

<60歳前半の女性>
「先生は何歳ですか?」
「どうして私の年齢が気になるのですか?」
「私の歯医者の選び方のこだわりです。
 まず第一は私より若いこと!
 次にセンスがいいこと!
 そして跡取りがいること!」
「それなら私はすべてクリアしておりますので大丈夫ですよ。」
「では安心してお願い致します。」
<60歳後半の女性>
「私はこの歯の治療が全部終わったら、人生をやり直したいと思っています。」
ご主人を亡くして、女手一つで2人の娘さんを育ててこられた女性が、
多額のお金を払いこう言われました。
私は身を引き締め、私なりに一生懸命治療をさせていただき、
最終日に心ばかりのプレゼントを用意して彼女に話しました。
「好きなように治療させてくださって本当にありがとうございました。
 おかげさまで納得のいく良い仕事をすることができたと思っております。
 どうかこれからの人生に自信を持って、15歳は若く生きてください。」
<50歳後半の男性>
10年ほど前の話です。
突然飛び込みで来院された患者さんでした。
3本歯を抜き、自費義歯を入れました。
治療が終わった日に、私はどうしても聞きたいことがあり、勇気を出してお聞きしました。
「どうして私に治療を任せる気になられたのですか?」
「それは今までのどの先生よりもはっきりとダメなものはダメと言われ、
 きちんと説明をしてくれたからです。」
この方は風貌も身なりもとてもインテリ風なので
他の先生方はビビッたのかもしれません。
「天井先生!!
 決してご自分の技術を安売りしないでください!!」
「ハイッ!!」
この言葉は当時の私にどれほどの自信と励みを与えてくれたことか...
治療費が高いか安いかは患者さんの判断してくださることです。
費用に対する治療の効果で、患者さんに
「安い!」と思っていただけたことは本当にうれしいことでした。
現在、せっかく銀座で開業しているというのに相変わらず安売りをしている私ですが、
そんなことよりも自分の仕事が患者さんの人生にかかわる仕事であることを常に自覚させられ、
何だかありがたい思いをさせていただいています。
ところで私の本当のトシですか?
いいじゃあないですか、幸せならば...

  カテゴリ:デンタル小町

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