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天ママStyle vol.52 改革

※デンタルサポート・コムネット TOGETHERに連載中の
『天ママStyle』の内容をアップさせて頂いております。
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“改革、改革”とかしましい政界ですが、一体何を改革したいのでしょうか?
景気回復、雇用促進、社会保障の充実等、
建前だけでまったく対策が見えてきません。

さらに、歯科界はひどいものです。
景気が悪くなり、インプラントや審美が以前程求められなくなりました。
追い討ちをかけるように国民総医療費が上がっても、
その中の歯科への割合は下がる一方です。
この先も、国民総医療費は上がるでしょうが、歯科界が潤うことはないでしょう。
厚生労働省は見抜いているのか、こう言います。
「歯科には自費があるじゃあないか」
つまり総医療費の7%で9万人程の歯科医が生きていけるのは
自費があるからとタカをくくっているのです。
総医療費の7%を9万人で割ってみてください。
大雑把ですが、実益はひと月30~40万円あるかないか と思われます。
歯科医師は経営が苦手な方が多いのですが、
そのくせ数人集まれば、懐の探り合いと、グチの言い合いで、とどのつまり…
(なんとかならないかなぁ~)です。
なんとかなるはずがありません!
偏見に満ちていますが、
私の考える唯一の解決法は常に申し上げているこれしかありません。
3~5年後に、すべての補綴を保険診療から外すと宣言することです。
患者さんは慌てて来院され、予防の分野が発展します。
我々は、この間に勉強し、3~5年後からはウデを競ってください。
私達歯科医師は、歯学部の6年間の刷り込みと世間の常識(?)から
保険診療をする人=いい先生、自費治療を勧める人=悪い先生と思われるのではないかと怯え、
2年間しか保証しないクラウンを入れ、
半年持てばいいという義歯を粗製乱造してきました。
学んだことのない経営に苦しめられ、スタッフの扱いに疲れ、
子供の学費のために借金をして、勉強に行く暇も金もなく、
ただ、ただ自転車操業の日々…。
保険診療と自費治療の違いを材料の違いでしか説明できず、
「高いです!」と言われるのではないかとビクビクし、
1回の治療の自己負担金を少なくするため、チビチビとした治療で引き延ばし、
ひたすら”優しい先生”と言われることに一喜一憂するなんて…
あ~あ、歯科医師としての夢は、希望は何だったんでしょう?!
歯を削るより身を削る、これ程のストレスのかかる職業は他に類を見ません。
さあ、そこで我々は清く、正しく、立派な歯科医師となるために
自分自身を改革するのです。
・まず勉強をしましょう(なんでもいいです)
・「とりあえず治療」は止めましょう。
・全口腔単位で治療を考えましょう。
・患者さんと全人格をかけてコミュニケーションをとりましょう。
先日、他院に1年間通っているけれども、
ラチが明かないという治療途中の患者さんが来られました
(1年間も通院しているのに)。
そこで、そのラチを明けるために何が必要か、
何をするべきかを、私なりに説明しました。
すると患者さんは「じゃあ、それを保険でやってくれ」と言われますので、
丁寧にお断りいたしました。
「保険の治療は、現在お受けになっておられる治療ですよ。
私がご説明した治療をお望みならば、材料と技術が違いますので…」
「じゃあ、金がかかるのか?」
「はい、もちろん! でも、1日ちょっとしか乗らない車よりは、
お安いかもしれません。なぜなら私の作るものは、
1日24時間、365日、毎日何万回も使いますので、車よりはモトを取るかと思います」
「分かった、考える」
「そうしてください。どうしても、お困りになられたら、
ぜひ、もう一度お話をさせてください」
補綴を保険診療から外す!!
歯科医師がすべき改革は、ここからです!

カテゴリー:天Mama Style  投稿日:2012年10月5日